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2013年 10月号 パート社員にも健康診断は必要か?
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<ある食品製造会社の事例>

 A社は従業員約250人の食品製造業で、正社員が約150名、パートタイマー、契約社員、派遣社員などの非正規社員が約100名在籍しています。正社員に対しては雇入れ時と毎年9月に定期健康診断を行っているのですが、非正規社員に関しては特に健康診断は実施しておりません。これらの非正規社員に対しても会社は雇入れ時と定期健康診断を行う義務はあるのでしょうか。

 パートタイマー、契約社員等の非正規社員に関しても、厚生労働省の指針に定める「常時使用する短時間労働者」に該当すれば雇入れ時と定期健康診断を行う義務が生じます。
 また、派遣社員は健康診断の内容によって、派遣元、派遣先のどちらに健康診断実施の義務が生じるかが分かれます。

非正規労働者の健康診断に関する規定

 事業者は、労働安全衛生法第66条に基づき、労働者に対して、医師による健康診断を実施しなければならず、また、労働者は、事業主が行う健康診断を受けなければなりません。
 下図の労働安全衛生法に基づく健康診断にあるとおり、雇入れ時の健康診断と定期健康診断の対象労働者は「常時使用する労働者」と規定されています。この「常時使用する労働者」について、厚生労働省の通達(平成19年10月1日基発第1001016号)では下記(1)と(2)のいずれの要件も満たす場合としています。

(1)期間の定めの無い契約により使用されるものであること。なお、期間の定めのある契約により使用される者の場合は、1年以上使用されることが予定されている者、及び更新により1年以上使用されている者。
(2)その者の1週間の労働時間数が当該事業所において同種の業務に従事する通常の労働者の1週間の所定労働時間数の4分の3以上であること。

 このため、パートタイマー等の非正規労働者でも、上記(1)(2)の要件を両方満たす労働者は「常時使用する労働者」にあたり、健康診断を実施する義務が発生します。また、同通達において、同種の業務に従事する通常の労働者の1週間の所定労働時間数の2分の1以上の短時間労働者は健康診断を実施することが望ましいと示されています。
 契約社員についても、期間の定めがあるからといって健康診断の対象者からは除外できず、上記の通達に沿って判断されるという事になります。
 派遣社員に関しては、労働者派遣法により、一般健康診断に関しては派遣元、特殊健康診断に関しては派遣先に実施の義務があります(下図参照)。
 また、これらの健康診断実施の義務に違反した場合、50万円以下の罰金に処することが規定されている(安衛法120条1号)ため注意が必要です。

労働安全衛生法に基づく健康診断

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資料作成:社会保険労務士法人アーク&パートナーズ 林草太
※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。

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