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2011年 7月号 休職と復職 ― 就業規則の整備はお済みですか? ―
 休職と復職 就業規則の整備はお済みですか? ここ数年、メンタルヘルス不調者の増加により休職者が多くなってきています。日に日に回復に向かう怪我などの外傷と違い、メンタルヘルス不調は再発したり長期化したりする傾向があり、従来の就業規則では対応できない…。
休職と復職 ― 就業規則の整備はお済みですか? ―

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ここ数年、メンタルヘルス不調者の増加により休職者が多くなってきています。日に日に回復に向かう怪我などの外傷と違い、メンタルヘルス不調は再発したり長期化したりする傾向があり、従来の就業規則では対応できないというケースが出てきています。労使のトラブルを未然に防ぐために休職と復職の規程について見直してみましょう。

◆休職とは

従業員が業務に従事することができなかったり、不適当であったりする場合に、従業員としての身分はそのままにして、一定期間労働する義務を免除または禁止をする制度です。休職制度は法律に基づくものではなく、就業規則や労働協約に定めて行うものです。休職の事由としては、私傷病休職、事故休職(私事休職)、起訴休職、懲戒休職、公職休職、組合専従休職、ボランティア休職などがあります。休職期間は、通常、勤続年数や休職事由に応じて定められています。

◆休職と欠勤

欠勤とは従業員に労働する義務はあるけれど、原則として本人の申し出によって休んでいる状態ですが、休職は会社が従業員に対して労働の義務を免除している状態をいいます。労働契約の本来の趣旨からすると、従業員は労務を提供する義務があり、私傷病などで就労できない場合は、労務提供の義務の不履行になり、労働契約の解約事由になりますが、私傷病は治ればまた就労することができるようになるため、療養する期間の労働を免除するのが休職制度で、一般的に解雇の猶予期間と解されています。

◆復職

休職事由がなくなれば、当然に復職となります。私傷病休職の場合は、休職期間中に傷病が治癒し、就労可能となれば、休職は終了し復職となりますが、治癒しないで期間満了となれば、解雇又は退職となります。従来、「治癒」とは「従前の職務を通常の程度行える健康状態に回復したとき」とされていましたが、軽易業務に就かせれば、ほどなく通常業務へ復帰できる程度に回復している場合や配置転換によって就労できる業務がある場合は労務が提供できない状態ではないと判例では示されています。(エールフランス事件・片山組事件)

休職・復職に関するよくある問題

休職・復職についてのよくある問題として主に次のことが挙げられます。

  • 休職期間が復職をするとリセットしてしまうため、休職を繰り返す従業員が何年でも休職できてしまう。
  • 復職可の診断書の提出で復職を認めたが、またすぐに休職に至ってしまう。
  • 従業員から試し出勤の申出がされたが、そのような規程がないのでどうしたらいいか分からない。
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就業規則の見直しと職場復帰プログラムの作成

まずは就業規則を見直しましょう。休職期間や休職期間の通算は適当かどうか、復職に関する規程は具体的に定められているかなどをチェックします。
特に私傷病による休職の場合の復職の判断の基準や手続き方法、試し出勤制度の導入の有無や取扱いなどの規程の整備はトラブル防止のために重要になります。
そのためには職場復帰プログラムをきちんと定めることも必要です。

就業規則を見直す際には不利益変更にならないように代替え措置を用意するなどの注意が必要になりますので、社会保険労務士などの専門家に相談するようにしてください。

資料作成:根岸人事労務事務所 根岸純子
※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。

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