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2011年 4月号 試用期間について ― 試用期間についての留意点 ―
試用期間について ― 試用期間についての留意点 ― 就職事情は、平成23 年1月の厚労相発表の有効求人倍率が0.61 倍と依然として厳しいものがありますが、その中でも新年度を迎えて多くの新入社員が入社してきます。
試用期間について ― 試用期間についての留意点 ―

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就職事情は、平成23 年1月の厚労相発表の有効求人倍率が0.61 倍と依然として厳しいものがありますが、その中でも新年度を迎えて多くの新入社員が入社してきます。 そして、企業によって期間の定めに違いはあってもほとんどの企業は新入社員に対して試用期間を設けます。 そこで、今回は試用期間についての留意点を考えてみたいと思います。

◆試用期間とは

試用期間とは、通常会社が社員を採用するにあたり、採用した社員がその会社の社員として適格かどうかを判定するために設ける期間のことをいいます。 会社はこの期間中に本採用するかどうかを決定します。 この間は正社員と異なる労働条件にしてもかまいません。 また、試用期間中の最低賃金は行政官庁の許可があれば適用除外になります。

◆どのようにして試用期間を定めるか?

試用期間は、就業規則や雇用契約書等で定める必要があります。 その際、必ず試用期間の長さを決めておかなければいけません。 長さについては法令上の制限はありませんが、一般的には2~3 ヶ月程度、長くても1 年程度までとされています(判例上)
また、試用期間中の社員に対して試用期間を短縮または延長することも可能ですが、延長する場合には、 やはり就業規則等に延長の期間や延長する理由等も定めておく必要があります。

◆本採用拒否について

試用期間経過後、通常は正社員として本採用することになりますが、「社員として適格ではない」と判断した場合には、本採用を拒否ということになります。 その際、しっかりとした理由を提示できるようにしておく必要があります。 就業規則等に定めが無く理由がはっきり示せない場合には、退職ということになっても、その退職が無効になることもあります。

  • 勤務成績の不良、言動・協調性に問題がある
  • 業務に対して不適格と認められる
  • 経歴詐称 等
◆試用期間満了と解雇

試用期間中といっても、採用日から14日を経過してから本採用せず退職してもらう場合には、「解雇」と同じ扱いになります。 従って、30日以上前の予告か、解雇予告手当を支払わなければいけませんのでご注意下さい。
その解雇については、試用期間中の労働契約は「解約権留保付き労働契約」と解され、 判例上、通常の解雇よりも広い範囲における解雇の自由が認められますが、 「企業が採用決定後の調査結果、または試用期間中の勤務状態等により、当初知ることができず、 また知ることが期待できないような事実を知るに至った場合に、その者を引き続き雇用しておくのが 適当でないと判断することに合理的理由がある場合」に限られます。(三菱樹脂事件 最高裁判決 昭和48.12.12)

◆雇用保険、社会保険への加入等

雇用保険、また厚生年金、健康保険への加入は、試用期間満了後に行う企業も見受けられることがありますが、 それぞれの加入要件を満たす見込があれば、これらへの加入は初日から行う必要があります。

作成:社会保険労務士 吉田達事務所 吉田達
※本ニュースを無断で複製または転載することを禁じます。

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