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2013年 6月号 海外における従業員の雇用
海外における従業員の雇用

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海外へ事業進出、展開する場合、現地における人材確保は不可避の課題です。しかし、従業員の雇用は成功すれば貴重な現地コア人材の確保、現地法人の経営安定化、事業拡大の原動力になりますが、失敗すれば法的責任や社内犯罪、不祥事、労働争議の発生、さらに現地従業員全体のモチベーションの低下、その結果としてパフォーマンスへの悪影響に繋がります。以下では海外での従業員雇用におけるDo's and Don'ts(やってよいこと悪いこと)を考えます。

海外の雇用をめぐる訴訟やトラブル

イメージ01  ◇日系米国自動車製造会社 性差別集団訴訟(1996年)
  1997年8月28日に従業員との訴訟で和解し、最終的に翌1998年6月11日、EEOC(※)
  と和解した。和解金額は当時のセクシャル・ハラスメント訴訟史上最高額の3,400万ドル
  (邦貨換算:約48億円)
   ※EEOC:雇用機会均等委員会。人種、宗教、性別などのあらゆる雇用差別を
    防止するための行政活動をする米政府内の独立機関。1965年設置。
 ◇ブラジル、雇用増加も労働訴訟の歯止めとならず(2010年)
  労働・雇用省によれば、2010年の新規雇用数は250万件と増加したが、労働高等裁判所の
  発表による2010年ブラジル労働訴訟は280万件とこれを上回った。
 ◇インドネシア賃上デモ(2012年)
  労組連合の労働者3万人が、最低賃金の算定基準改定と請負労働(アウト・ソーシング)
  全廃を求めて、首都ジャカルタ中心部4カ所を回るデモを行った。
 ◇日系中国電気製品会社 経営者等軟禁(2013年)
  上海の電子部品工場で、中国資本との合弁化に際して改悪された労働条件に反発した中国
  人工員ら約1千人に工場が占拠され、1月18日朝から経営陣ら日本人10人が軟禁された。

海外の雇用でやるべきこと

  • 進出、展開国の労働法、雇用関連法の確実な理解と遵守(コンプライアンス)
  • 進出、展開国の雇用観、労働慣行の理解と尊重
  • 企業の価値観、方針の明確化と現地従業員への適切な伝達
  • 透明で公平、且つ分かりやすい人事制度(人事規則、考課、処遇)の確立
  • 法遵守を踏まえ、現地尊重と親会社企業文化の移植による継続的、良好な労使コミュニケーションの確立

海外の雇用でやってはいけないこと

  • 進出、展開国の労働法、雇用関連法、雇用慣行への無配慮
  • 日本での雇用常識や慣行の無配慮の持ち込み、押しつけ
  • 欧米における「萎縮症候群」、アジアにおける「上から目線症候群」
  • 進出、展開国の従業員に対して門戸を開かない「鎖国」対応

企業の対策対応

  • 現地法人経営幹部要員の適性による選抜と、事前の経営者教育、訓練を必ず実施する。
  • 海外進出、展開先で労働専門弁護士を委任し、常に現地労働関連法等の最新法令情報を取得できる体制を構築する。
  • 現地法人は従業員に対して、親会社またはグループの価値観、方針、考え方、行動指針を従業員に適切に伝達する。
  • 法を遵守しつつ、現地法人は海外進出、展開先における雇用観、雇用慣行を尊重した制度設計を行う。
  • 人事諸制度は透明、公平、且つ分かりやすいものであることを志向して整備し、定期的に見直しを行う。
  • 持続的な現地法人からの伝達と従業員からの受容が可能な労使コミュニケーションを維持し、対話、論議を可能とする。

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