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2013年 2月号 海外駐在員・家族のメンタルヘルス問題
海外駐在員・家族のメンタルヘルス問題

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近年増加傾向にあるメンタル不全による自殺者・休職者等に起因する経済損失は年間1兆数千億円に達するといわれています。特に海外事業においては、精神的にも肉体的にも駐在員本人やその家族に海外特有の負荷がかかることになるため、企業はメンタル不全に対する知識を予め入手し、対策を講じておくことが必要です。

メンタルヘルス問題の概況

グラフ:精神障害件数とアジアの占める割合推移
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メンタル不全とは、うつ病、不安障害、統合失調症などの精神障害により、心の不健康な状態の総称を指します。正式に病名を診断されなくとも、日常生活における不安、緊張、イライラ等のメンタル不調により、仕事に対する意欲・作業効率の低下に苦しんでいる駐在員も多く発生しています。

右記のグラフは、外務省の海外邦人援護統計より、精神障害による救援件数をまとめたものです。日本企業の進出が著しいアジア圏における件数はここ数年横ばいですが、全体に対してアジアの占める割合は緩やかに増加している傾向にあります。

駐在員がメンタル不調に陥る要因

○環境変化への不適合
海外生活において日本と異なる自然環境に馴染めず、少しずつストレスとなってメンタル不調につながるケースが発生しています。中国の黄砂や東南アジアの熱帯気候などの自然環境の差異や、食文化の違い、言葉の壁などがあり、日本では当たり前だと思っていた様々な生活上のコミュニケーションが困難になることがストレスの大きな要因となっています。
○業務上の障害・日本本社とのギャップ
海外駐在員は多くの場合は現地法人の管理職や役員として赴任し、ローカルスタッフの労務管理や法人の経営等に携わり、業務上の責任が多岐にわたることや、ローカルスタッフとの意思疎通がうまくいかないことなどが原因となり、メンタル不調に陥るケースが頻発しています。また、思い描いていた駐在員の業務と現実のギャップが原因となることもあります。中国などでは、日本本社からの過剰な期待や、現地事情を理解しない指令が発せられることが駐在員の重圧となり、駐在員同士の間ではOKY(お前が来てやれ)といった造語がささやかれているそうです。特に1人きりで駐在している方など、状況を他者と共有することができない駐在員がこうしたストレスを溜めてしまいがちな傾向があります。
○閉鎖的なコミュニティ
海外では職場・プライベートともに少人数のコミュニティの中で生活することが多くなります。東南アジアなどでは、駐在員は邦人ばかりいるマンションや高級住宅街に住むことが一般的なので、おのずと限られたコミュニティが形成され、「合わない」と思っても抜けられずにストレスに感じてしまう方が多い傾向にあります。また、駐在員の帯同家族がコミュニティに馴染めない、話相手がいない、といった理由からメンタル不調を訴えるケースも発生しています。

企業としての対策

○業務分担できる体制作り
現地を複数名の体制とする、日本本社に相対の担当者を置く等業務分担できる体制を整備し、1人の駐在員が責任過多になったり、だれにも仕事を理解されない状況に陥ることを防ぐ。
○駐在員向け事前研修の実施
ローカルスタッフのマネジメント研修など現地業務に即した研修を行い、赴任前後で業務に対して感じるギャップを極力小さくする。
○勤務状況のモニタリングによる不調者の早期発見
渡航中は本社との連絡を密にさせ、休日出勤や長時間残業の有無など勤務状況を把握し、不調の兆しを早期発見する。
○メンタル不調が顕在化した場合のケア
駐在員・帯同家族向けの電話相談・カウンセリング窓口を設置するなど、メンタル不調が顕在化した際の手当てを備えておく。

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