多くの人が、好んで面倒な作業をしたいとは思っていないでしょう。できることなら、「楽をしたい」、そう考えるのが自然です。しかし、運転における「手抜き・省略」は「楽」につながるどころか「危険」に直結します。そこで今回は、気づかないうちに起こしがちな「手抜き・省略運転」の危険をまとめてみました。
■走り慣れた道路で、一時停止の標識がある見通しの悪い交差点にさしかかったとき、「ここはいつも車が来ないから」と考え、一時停止を省略すると、出会い頭事故につながります。
■コインパーキングから出るとき、精算機に駐車券を入れようとして運転席から体を乗り出すと、ブレーキから足が離れてしまったり、誤ってアクセルを踏んでしまったりする危険があります。
■駐車場などでバックするとき、後方の確認を省略したり、バックにギアを入れると間も置かずに一気にバックを開始したりすると、後方を横切る歩行者などと衝突する危険があります。
■雨の日、車に乗り込む前にフロントガラスのワイパーの届かない部分やサイドミラーに付着した雨滴などを拭わずに出発すると、視界が悪くなり見落としの危険が高まります。
◆走り慣れた道路でも、交通状況はいつも同じであるとは限りません。見通しの悪い交差点にさしかかったときは、「今日は交差車両が来るかもしれない」と考え、一時停止線で完全に停止してから左右の状況を確認できる位置までゆっくりと進み、そこで再度停止して、左右の安全確認をしましょう。
◆精算機に手が届きにくいときは、決して無理をせずギアを「P」に入れ駐車ブレーキをかけてから車を降りて、駐車券を挿入しましょう。
◆バックをするときは、その前に後方の安全確認を確実に行いましょう。バックしていくときは、一気にバックするのではなく、歩くくらい速度でゆっくりバックしましょう。
◆雨の日は、車に乗り込む前にフロントガラスのワイパーが届かない部分の油膜をしっかり落としましょう。また、ドアミラーの雨滴も拭っておきましょう。