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12-06 急増する精神障害の労災申請と認定のバラツキが企業に与える影響

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審査の迅速化をめざし労災認定の新基準が発表されましたが、精神疾患の労災認定率は3割と過重な仕事が原因の脳血管・心臓疾患と比べても低い実態です。これは、精神疾患が、労働時間などで明確化した他の疾病より認定が難しいということに加え、認定基準のあいまいさが影響しているようです。 実際、都道府県ごとの認定率を見ると、2割に満たないところから5割を超えるところまでと、ばらつきが目立ちます。

精神疾患の都道府県ごとの労災認定率
2年間の決定件数が「10件未満」と少ない9県(青森、栃木、富山、石川、鳥取、島根、山口、香川、高知)を
除いた38都道府県の認定率

精神疾患の都道府県ごとの労災認定率
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上記の表の通り、精神障害の都道府県ごとの認定率には、かなりのばらつきがありますが、労災認定率で見ると、その低さが目立ちます。2009年から2010年の2年間の精神障害の労災申請件数は計2,317件でした。このうち、労基署が精神疾患と決定を下した件数は計1,913件で、実際に労災支給が認められたのは542件でした(労災認定率28.3%)。

一方、脳血管・心臓疾患の労災申請件数は1,569件で、決定件数は1,405件となり、このうち労災支給が認められたのは578件(労災認定率41.1%)です。精神障害は他の疾患に比べ、12.8ポイントも低い状況であることが分かります。また、労災の不支給決定に対しては、不服申し立てである「審査請求」という方法もありますが、不支給決定が覆る率は、1.7%に過ぎないとも言われており、申請者は長い年月をかけてもなかなか認定されないという現実に直面しています。

このような状況では、治療費や休業補償などの手当てを早期に求める従業員側からは、企業に対する損害賠償請求訴訟が増加する可能性も高くなり、実際に、そのような事例も出てきているようです。
万一の際の公的労災ですが、そのような事態にならないよう企業内での早めの予防が重要になります。
適切なメンタルヘルス対策や体制づくりを構築し、定期的にメンタルヘルス調査などにより職場環境の実態把握や、研修を活用した職場内でのサポート体制を確立しておくことが重要です。
この機会に、しっかりしたメンタルヘルス対策支援の専門機関に相談することをお勧めします。

(注)労災認定率=労災支給認定件数/労基署決定件数

発行:あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
編集: アイエムエフ株式会社
東京都渋谷区代々木三丁目24-4 あいおいニッセイ同和損保新宿別館ビル7F

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