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12-04 精神障害による労災申請 3年連続で最多

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2011年度の精神障害による労災申請数は1,272人(対前年比91人増)となり、労災認定された人も325人(対前年比17人増)で、過去最多を更新しました。
厚生労働省の発表によると、精神疾患による労災申請の多い業種は、病院などの医療業の94人、次いで社会福祉・介護事業の76人となっており、年齢別では30代が420人で最も多く、40代の365人、20代の247人と続いています。
労災認定された325人を発症の原因別にみると、「仕事内容・仕事量の大きな変化を生じさせる出来事があった」が52人(うち自殺24人)、「悲惨な事故や災害の体験、目撃をした」が48人(自殺はゼロ)、「いやがらせ、いじめ、暴行を受けた」が40人(うち自殺3人)となっています。

精神障害による労災申請数と労災認定者数

精神障害による労災申請数と労災認定者数
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申請、認定とも増加しているのは、平成23年12月に出された精神障害による労災認定基準(新基準)による影響と思われます。

例えば、熊本県のレストランの男性店員(43)の場合、申請から2か月半と、新基準で決定されたスピード認定でした。自殺を図り、寝たきりになったこの男性店員は、うつ病発症前に2か月連続で基準を上回る月120時間以上の時間外労働を行っていたようです。
しかし、実際に労災認定された件については、「精神疾患はいくつかの要因が絡み合うケースが多いにも関わらず、新基準に記載された労働時間数が一人歩きしている。その結果、時間数では基準を満たしていないが、本来救済されるべき人がはじかれているのではないか」という懸念の声も出ています。

実際に、うつ病発症後に自殺した千葉県の女性社員(当時22歳)の場合は、同じ新基準で不認定となっています。この女性の場合、コールセンター業務の会社に入社し2か月でうつ病を発症、その2か月後に自殺していますが、時間外労働は月70時間ほどでした。この件で労働基準監督署は、職場環境や周囲の支援体制の不備など、労働時間以外の要因をいずれも認めませんでした。
代理人の弁護士は、「新入社員であり、客の苦情にさらされる業務であることが考慮されておらず、基準を理由にしゃくし定規に切り捨てている。個別の事情を考慮し総合的に判断すべきだ」と指摘し、争う姿勢のようです。

この2つの事例を基に、企業・組織がどのようにメンタルヘルス対策を運営すべきか整理してみると、労働時間数などのデータだけでなく、自社の職場の状態をしっかりと把握したメンタルヘルス対策を行うことが重要であることが分かります。
しかし、実際に自社のこととなると、分かっているようで気づかないこともあります。この機に専門機関によるメンタルヘルス調査を活用して、自社の職場環境を客観的に見ることをお勧めします。

発行:あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
編集: アイエムエフ株式会社
東京都渋谷区代々木三丁目24-4あいおいニッセイ同和損保新宿別館ビル7F

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